アーケード版「エグゼドエグゼス」は、85年カプコンより発売された。いかにも当時のカプコンシューティングらしい爽快感のあるシューティングで、私の大好きなゲームのひとつである。2人同時プレイができる点は最大の特徴だったが、なぜか同時期に同様に2人同時プレイのできるコナミの「ツインビー」やSNKの「ハル21」が発売されていた。
このファミコン版も買うつもりでいたのだが「さあ、買いにいくぞ」という直前にTVCMを偶然見て、買うのを思い留まった。15秒間のCMを1回見ただけだが、それでも出来の悪さは十分に伝わった。おかげで災難から逃れることが出来たが、買う気を無くさせるCMというのもすごい。
ファミコン版は「ファミリーコンピュータマガジン」を発行していた徳間書店より発売された。クソゲーの代名詞として扱われる事も多いが、そう言われるのも無理のない出来である。あまりにも完成度が低い。
スピード感のない展開や、ノッペリしたビジュアル、頭のおかしくなりそうなサウンド等々まずい点は多数あるが、最大の問題点は「チラつき」だろう。とにかく終始チラついて不愉快だし、ボス戦では敵弾がチラついて回避できない。
「ファミリーコンピュータマガジン」ではこのチラつきを逆手に取り、「フラッシュ攻撃に気をつけろ!」という攻略記事を載せていたのは有名な話。物は言い様である。
出来の悪さに発売元の徳間書店が叩かれることが多いが、恐らく開発元はカプコンであると思われる。いや、カプコンじゃないかも知れないがファミコン版「1942」の開発元と同じところだろう。カプコンが自社発売しようと思って作ったけど、モノになりそうもないんで徳間書店に売ったという噂もある。まあ真偽は定かではないが・・・
アーケード版は1000万点を出すとファンファーレが鳴ってゲームオーバーになったが、ファミコン版ではその演出はカットされている。その代わり、900万点の画面写真を徳間書店に送ると、認定証がもらえるというキャンペ−ンをやっていた。間違って1000万点に達してしまうと、スコアが0に戻って水の泡になってしまうので、気をつけよう。
エグゼドエグゼス
1985/12/21発売 5200円 徳間書店
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